世界最古の芸能で日本伝統芸能初の世界遺産に認定を受けた我が国が誇る世界が認めた芸術文化です。



【 狂言とは… 】

そもそも、狂言とは 650年前に誕生した庶民喜劇で、特に能とは関係が深く、”能・狂言”を併せて「能楽」と言います。
能が古典的題材(貴族社会)を取り上げ幽玄美の歌舞・悲劇であるのに対して、 狂言は庶民の日常的な出来事を、笑いを通して表現する、科白(せりふ)・喜劇です。
古典演劇ゆえに、そこにはいろいろな約束事がありますが、 もともとは予備知識など何もない観客を相手に出来上がった演劇です。 面白くなければだれも見てくれない、というところで狂言は演じていたのですから、 その約束事など知らなくても楽しめるように出来ています。
まず、舞台を見て何かを感じて頂くのが、狂言を楽しむ一番手近かな方法です。
650年という長い歴史の中で洗練された笑いのエッセンスは古さを感じさせず、
今もなお新鮮で楽しめる「笑いの芸術」です。

内容は、
◆「笑う門には福来る」という、おめでたい“祝言の笑い”
◆人間誰しもが持っている弱点をユーモラスに指摘する“風刺の笑い”
◆単なる滑稽性だけでなく、笑みの中に楽しみを含んだ“和楽の笑い”
という、三つに分類されます。
登場人物は2~5人と少なく、家来が一人しかいない大名、主人よりしっかりしていても主人に頭のあがらない召使い、 なんでもしったかぶりをする僧や山伏、夫を尻にしいたわわしい女、盗人、詐欺師などと、それぞれが面白い一面を持っています。
このような欠点を持った人間が集まっているのが世の中であり、私たち人間の持っている弱みや滑稽さをとてもよく表現しているので、 それだけで親しみを持っていただけるでしょう。

狂言の演技の特徴は、無駄をはぶいた、明るく強いところにあります。
普通の芝居のように大がかりな舞台装置もなければ、幕も使いませんので、どんな舞台でも手軽に演じられます。 小道具もほとんど必要とせず、一本の扇が弓になったり、開けば盃になったりもします。 科白(せりふ)は現代語の母胎である中世口語を基調とし、 扮装も当時の姿を忠実に写しているので、「動く室町庶民風俗絵巻」の感があり、 現代の誰からも親しまれる条件を備えています。




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